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銭形 幸一(ぜにがた こういち)は、モンキー・パンチ漫画作品及びそれを原作とするアニメルパン三世』シリーズに登場する架空の人物。一般的には銭形警部(ぜにがたけいぶ)の名前で知られる。キャストについては後述

プロフィール 編集

原作では身長・体重・生年月日は設定されていない。

  • 身長:181cm
  • 体重:73kg[1]
  • 生年月日:1937年12月25日(これはTVスペシャル『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』での設定。冒頭で銭形がパリ警視庁の職員に見せるIDにより確認できる(ただし、この銭形はルパンの変装であるため、本当かどうかはわからない)。一方『TV第2シリーズ』(以下、『TV第2シリーズ』)では「戦中派の自分には辛いんだよなあ」という台詞を発している(第118話「南十字星がダイヤに見えた」より)ほか、劇場版『ルパン三世 カリオストロの城』ではルパンは銭形を「昭和ヒトケタ」と言っているが、「古臭い」という意味の冗談とも取れる。なお、銭形役の納谷悟朗は「昭和ヒトケタ」(昭和4年)生まれである。また、原作では東西京北大学にルパンの3年先輩で在籍していた。

設定 編集

ルパン三世の逮捕を悲願とする警視庁警部。アニメでは『TV第2シリーズ』以降で国際刑事警察機構(ICPO)にルパン専任捜査官として出向。所属は総務局[2]国際協力部第1課。

警視庁所属だが、警察庁経由で埼玉県警(当初の地元)に出向歴あり。その名残か、カリオストロ公国では埼玉県警の警官隊を引き連れている。野村胡堂の小説『銭形平次捕物控』の主人公銭形平次の6代目(アニメなどでは7代目)に設定されている(劇場版『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』のパンフレットでは、9代目となっていた)。

年齢はルパンより年上であり、「とっつぁん」と呼ばれている。原作では東西京北大学法学部に籍を置いた、ルパンとは同じ大学の先輩と後輩であり[3]峰不二子はルパンと同じ学部にいたという設定の話もある。原作コミックの第1話には名探偵として明智小五郎が登場しており、原作者には老獪な謎解き担当・明智と若きやり手の行動派・銭形のコンビでルパンと対決させようという意図があったのではないかと言われている。第2話以降、明智は登場していない。アニメシリーズではパイロットフィルム版にのみ登場するが、その際に銭形は明智に変装したルパンに出し抜かれた。

アニメで「とっつぁん」の愛称を最初に使ったのは次元であり、『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』(以下、『TV第1シリーズ』)第1話にて早くも登場する。TV第1シリーズのオープニング・ナレーションで登場(「俺の最も苦手なとっつぁんだ」)し、『TV第2シリーズ』で「とっつぁん」として定着する。『TV第1シリーズ』では「銭形のダンナ」と呼ばれたこともある。原作では「銭さん(ゼニさん)」と呼ばれている。

TVスペシャル『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』では、警察官としての始まりは埼玉県警西大滝町派出所勤務からとされ、TVスペシャル『ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト』では、指名手配犯の峰不二子を追ってやって来たニューヨークで、当時駆け出しだった頃のルパンと出会い、「あんなふざけた奴は許せん」とルパンを追うようになったとされる。コードナンバーは22-84471。

その後、警視庁でルパンの国外逃亡を許してしまった責任として、『TV第2シリーズ』冒頭(ICPOに異動前)では長野県警信州高畑村駐在所勤務に降格されたとルパンが語っている。ただし、本人は「派出所勤務ならまだしも、俺はまだ駐在所には勤務したことはない」と語っている(TVスペシャル第一弾『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』より)ので、駐在所勤務についてはルパンの記憶違いである可能性もある。後にICPOに出向、ルパン三世専従捜査官に任命される。ただし、銭形の組織異動については表立って描かれたことはほとんどないため判然としない。

給料の額もあやふやで、18万285(TVスペシャル『ルパン三世 ナポレオンの辞書を奪え』)だったり、33万8363円(partIII)だったりと、作品によって異なる。一時月給100万円、経費使い放題という羨ましい身分になったことがある。逆にルパンが国外で活動するのが多く、現地へ向かうために飛行機はファーストクラスにしたり、高級食を食べているなどして経費を無駄遣いし、上層部からは不評を受けて経費をストップされることもあった(TVスペシャル『ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎』。リストラ時期も経費をカットされ、食事はカップ麺だけということもあった(TVスペシャル『ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』)。

警視庁と各県警をまたいだ人事は、一般的には警察庁採用者のみであるため、実はキャリアとされるが、ルパン逮捕に命を賭けるあまり昇進を断り続け、現場ポストにしがみついている。不二子曰く「ルパンが相手なら天下御免で出動できる」(劇場版『ルパン三世 カリオストロの城』)ことから、ルパンに関してなら相応の権限は持っている可能性もある。TVスペシャル『ルパン三世VS名探偵コナン』では、銭形について「ルパンに関する事件について世界中どの国でも捜査権を認められている」と目暮警部がコメントしている[4]

原作者のモンキー・パンチは当初、銭形平次の子孫(つまり銭形)を主役、ライバルとしてルパン三世を据える方針だったが、アシスタントから「こっち(ルパン)を主役にした方が良いんじゃないですか?」と言われ、変更したという。

ルパンファミリーの中で次元の次に作画変化が見られないキャラクターである[5]

人物 編集

正義感が強く、悪を憎む生真面目な性格。故に犯罪者であるルパンの逮捕の執念は強いが、次第にルパン逮捕という考えは銭形にとってある種の本能とも呼べる物になっている。それゆえか、場の空気がまったく読めず、緊迫感のある場の中でも「ルパン!逮捕だ~!」と殴りこむことが多く、話の腰を折ることもしばしばある(TVスペシャル『ルパン三世VS名探偵コナン』の時もルパンに「とっつあん、KY」とつっこみを入れられている)。

一人称は「ワシ」が多いが上司に対しては「私」、パイロットフィルム版や一部の登場作品によっては「俺」と呼ぶこともある。

原作では「警官」というより「刺客」の一面が強く本気でルパンの命を狙う(特に『新ルパン三世』では途中で国際裁判機関によりルパンに死刑判決が一方的に下されており、銭形はルパンを見つけ次第その場で殺しても良いという超法規的措置まで取られているなどアニメの銭形とは対照的な考えを持っている)。

本人はまったく悪気はないが普段はルパン逮捕のことしか頭になく、そのためには法を犯して行動に出ることもしばしばあるが、その腕は確かでありルパンも彼のことは恐れている。「ワシはICPOの銭形だ!」と、相手が警察官や民間人の誰であろうと口癖のように迫り、こういった部分が一般の警察官からエリート風を吹かしていると思われ、下町署の警察官たちの画策で、責任を負わされクビにされそうになった事もある。また、ICPOの権限に関して勘違いしている節があり[6]、ルパンが関わっているとはいえVIPの数多くいる会場に無断で乗り込もうとする職権濫用な展開もあり、警備員たちにつまみ出される一面もある。

特に『TV第2シリーズ』では、ルパン逮捕のためとはいえ、民間人に「逮捕するぞ!」などと脅して無理矢理ルパン追跡の捜査に協力させ、ルパンたちの世間的評価を下げるために悪人と手を組んで凶悪犯罪者に陥れたり、わざと冤罪を着せたりする場合もある。果ては犯罪シンジケートやマフィアと手を組んだり、『ルパン三世 PartIII』では言葉が通じない原住民の漁師に「追え!」と命令するなど、手段を選ばなさ過ぎる場面も度々あり、普通の警察官とはかけ離れた行為もしばしば見られる[7]

『TV第2シリーズ』第6話では、世界規模の危機に陥っている事を無視して、ルパン逮捕のためにイタリア政府と脅迫者の取引を妨害して危うく国外追放になりかかったことがある。また、『TV第2シリーズ』第7話ではイスラエルの空港にて、エジプト行きの航空便について訊ねると、空港職員から「ここはイスラエルの空港であり、アラブへ行く便があるわけがない」と断られた。すると、職員に対して横暴な振る舞いをした挙げ句、日本赤軍呼ばわりされて逆に自分が警察に逮捕されてしまった[8]。『TV第2シリーズ』第58話ではモスクワで白鳥の湖を鑑賞していたルパンを逮捕しようとして会場からつまみだされた直後に会場を警備していた警察官に対して「インターポールの銭形を何だと思っているんだ!」と暴言を吐いて銃殺されかけた挙句に、モスクワの警察にルパンファミリーの指名手配を要請したところ、警察から「ソビエト連邦はインターポールに加盟していない[9]」と一蹴されて警察署からまたもつまみ出された。TVスペシャルやゲームではそこまで滅茶苦茶をする描写はないが、それでも高速道路を逆走するなど、無茶な行為がしばしば見られる[10]

TVシリーズではルパンに発砲する場面があるが、あくまでもルパンを逮捕することが目的であるため、例え味方であっても彼の命を狙う第三者や事件に絡む巨悪の存在を知った場合はそれを阻止し、ルパン一味と共同作戦を展開する場合が多い。TV第2シリーズの時は、死刑にするという発言も稀にあったが実際、ルパンが死ぬと誰よりも(仲間であるはずの次元らも含む)悲しんだり、TV第3シリーズではアンの策略でルパンを射殺したことを後悔し、警察をやめてルパンの墓を守ろうとするが生きているとわかると誰よりも喜ぶなど、いつもルパンに逃げられているが、憎からず思っている節があり、いつの間にか奇妙な友情が互いにできあがっている。2人が手を組んだ時のコンビネーションは抜群で、二人三脚をすれば右に出る者はいない。銭形はいつしか「ルパンを捕まえること」が生きがいとなっていく。TVスペシャル『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』では「目標」「座右の銘」などを聞かれて全て「ルパン逮捕」と答えていた。

原作でも一度だけ「キミが殺れオレが葬る」で学徒の核爆弾による自爆テロを未然に防ぐためルパン一味に協力している。しかしその後はルパンと銭形が共に何らかのアクシデントに巻き込まれた時には真っ先にルパンを疑う(「MILD5」「ダブル・ボディ」)など、原作においてはTVシリーズなどで時折見られるルパンに対してのある種の友情のようなものは一切存在しない。他人にルパンとの友情を疑われたときにも「八つ裂きにしても飽き足らないほど憎んでいる」ときっぱりと否定している。

『TV第1シリーズ』第1話「ルパンは燃えているか・・・・!?」では、ルパン逮捕に協力した峰不二子の逮捕状を破り捨てるという、約束とはいえ、実際の警察官にはあるまじき行為を見せている。

『TV第2シリーズ』第32話「ルパンは二度死ぬ」では、ピューマに殺されて棺の中に納められたルパンを見て初めは認めなかったが、ついには「貴様はワシの生きがいで最愛の友だった」と叫んで大泣きしては仇を討とうと躍起になり、第38話「ICPOの甘い罠」では、「他の者にルパンを捕まえさせたくない」という思いから、ICPOの警察官たちの横槍を入れぬように強引にルパンを連れ出してもいる。似たような展開としてはTVスペシャル『ルパン三世 1$マネーウォーズ』にてルパンが死亡したと思われた時には「なんで逝っちまったんだ~」「いつもみたいに俺を騙す作戦か何かなんだろ!?」と本気で大泣きし、挙句、辞表を書いて字が間違っていないか五ェ門に聞いたりしていた。

『TV第2シリーズ』第34話「吸血鬼になったルパン」で「高所恐怖症」と発言しているが、ルパン逮捕劇での空中アクションなどは枚挙にいとまがないため、公式設定としては定着していない。TVスペシャル『ルパン三世 お宝返却大作戦!!』では「高層ビルの現場でとび職のアルバイトをしたことがあるんだ」とも発言している。

『TV第2シリーズ』第80話「最後の差し入れはカップラーメン」では、ルパンに死刑執行がなされた後で意気消沈するも、ルパンが脱出したことで「やりおったな!」と喜んだ。

『TV第2シリーズ』第82話「とっつあん人質救出作戦」では、ヘリコプターの爆発に巻き込まれたルパンに対して、「好きだった」という発言もしている(その隣でナポレオン11世に変装していたルパンも、「俺も好きよ」と心の中で発言)。

『TV第2シリーズ』第98話「とっつぁんのいない日」では、トリュフォー警視の策動によって暗殺されかけた。トリュフォーの部下で、銭形の射撃の先生であり、また好敵手でもあった男に銃撃されたが、実は撃ち込まれたのは麻酔弾であった。ルパンたちによって真相が暴かれ、銭形はトリュフォーの逮捕に成功する。ルパンたちは逃亡するが、銭形は自分のために動いてくれたルパンたちに感謝の念を込めて敬礼をするという感動的な一幕が存在する。

一方で極悪人を放ってはおけない性格の持ち主で、不法のために黒幕を逮捕できず、地団駄を踏む一面もあるが、最終的にルパン達の活躍で逮捕できている。大統領選挙の立候補者が金蔓を逃したくないがために非合法カジノを見逃していると知った際には「腐っとるのぉ」と呆れていた(TVスペシャル『ルパン三世 アルカトラズコネクション』)。終盤でテリー・クラウンに人質にされた時は「俺ごとテリーを撃て!俺の心臓を撃てばテリーを倒せる!」と宿敵のルパンに殺されたとしても極悪人を止めようとした事もある(この時ルパンは発砲し、銭型の意思を尊重したかに思えたが、実際はテリーの肩を撃ち、決着を銭形に託した)。また、劇場版『ルパン三世 カリオストロの城』では、ルパン逮捕よりも、カリオストロ公国による国家ぐるみの偽札製造の摘発を優先させている。

また人が良く騙されやすいところがあり、上司、部下、相棒に恵まれないジンクスのようなものももつ。比較的最近の作品であるTVスペシャルでも、『ルパン三世 アルカトラズコネクション』のテリー・クラウン、『ルパン三世 盗まれたルパン 〜コピーキャットは真夏の蝶〜』のブライアン・マーフィー、『ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』のエミリー・オブライエンなど、仲間が黒幕だったというパターンが多く、正義感強さを利用されることが多い。逆に味方が信頼できた例は『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』の警視総監と『ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト』のジョージ刑事ぐらいである。『ルパン三世 the Last Job』の神楽坂飛鳥は銭形に自身が忍者であることを明かし、モルガーナとの戦いに巻き込みたくない彼を仮死状態にして助け、クライマックスで共にルパンを逮捕しようとした。

「ルパン逮捕」に生き甲斐をかけているが、作中でルパンが死ぬと聞けば常に泣く。というのも、生き甲斐は「ルパン逮捕(=生け捕り)」であって、殺害することではないからである。また、ルパンは殺人は決して行わず「義賊」であることも認めており、他の警官が「殺人犯」や「卑劣な強盗」と言うと「殺人犯ではなく、ルパン」等と必死に否定をする。ルパンも「本気で俺を捕まえようとしたのはとっちゃんだけだったからな。だから俺も盗みまくったのさ。本気でな」と銭形とのライバル関係を認めている発言をしており、それを聞いた銭形は「我が人生に悔い無し」と感涙している(『ルパン三世 アルカトラズコネクション』より)。ちなみにルパンの初代声優・山田康雄の葬儀で弔辞を読んだのは納谷であった。


好物はラーメン(インスタントを含む)らしく、差し入れがラーメンであったり、外食や出張先で度々食している描写がある。またアニメでは、五ェ門程顕著ではないが洋食が続くと和食に対するホームシック状態に陥る描写もある。また時折ファーストフードで食事する描写もある

銭形の実力 編集

上層部からは、失敗続きのためかあまりいい評価をされていない(ただしTVスペシャル『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』に登場した警視総監からは、胃痛の種でありながらも信頼されているようである)。TVスペシャル『ルパン三世 the Last Job』のICPOの警官達からはルパンを追い続けてきた経験を買われている描写がある。

しかし、それはルパンたちの能力が相対的に見て高過ぎるためであって、銭形が決して無能というわけではない。

劇場版『ルパン三世 カリオストロの城』では、ゴート札(中世以来ヨーロッパの動乱に必ず関わり、世界経済に影響を与えている偽札)の印刷工場を突き止め、それを衛星中継で全世界に公表するという歴史的偉業を成し遂げている(これらの事件の解決もルパンの活躍を抜きにしては考えられないが、ルパンはそれを公に認知させることができない立場にある)。

「よく知られているルパンの顔や声は実は作られたもので、本当の素顔は誰も知らない」という、次元たちですら知らない事実を突き止めていることから、相当優秀な刑事であることがわかる[11]。その実力を買われ、ルパン逮捕以外にも現金輸送や金塊輸送、国連からの依頼で要人警護の任務に就くこともある。

変装術 編集

原作では交響曲を作曲・指揮しており(実際に作曲しているのかどうかは不明)、アニメでも『ルパン三世 PartIII』においてカジノ船で開かれたコンサートの指揮者に扮し、同じ場で演奏者に変装していたルパンと次元に銭形と気付かれることなく演奏を終了させている。

パイロットテクニック 編集

航空機の操縦もできるようで、TVスペシャル『ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』では、米軍のF-15戦闘機(複座型)まで操縦しており(その際耐Gスーツ無しという非常に危険な装備で操縦していた)、また劇場版『ルパン三世 カリオストロの城』では、オートジャイロを「こんなもの動かしたことない」と言いつつも無難に操縦をこなしていた。

格闘術 編集

格闘術にも長けており、スラム街で集団に襲われた際にたった一人で返り討ちにしている描写(TVスペシャル『ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト』)や、劇場版『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』においてはズブ国の屈強な警官相手に一方的な立ち回りを演じて見せた。しかし『TV第2シリーズ』第39話では、香港マフィアの舎弟たちに叩きのめされた挙句、海に投げ捨てられる場面もある。

もしルパンファミリーの個々が単独で勝負すれば、誰も銭形にはかなわないとさえ言われている。事実、『TV第2シリーズ』第57話と第97話でルパン・次元・五ェ門の3人と1対1での勝負では立て続けに3人に勝利。原則的にお互いを殺そうとは思っていないので銭形にとっては意味はない事かもしれないが、『ルパン三世 PartIII』第37話では哀れな少女・アンの仇を討つため、ICPOにルパン射殺許可を申請し、五ェ門を退けルパンと1対1の対決を申し込み生死を決しようとした(五ェ門にすら「あの殺意は本物だ」と言わしめたほどである。もっとも、この対決劇はアンの策略であり、ルパンは銭形に射殺された「フリ」をして事なきを得た)。

身体能力も超人レベルで、TVスペシャル『ルパン三世VS名探偵コナン』において、コナンに象でも30分は眠っているはずの麻酔を撃たれ、起きた理由も特に説明も説明されていないが数分で目覚めてコナンを驚かせた。さらに、TVスペシャル『ルパン三世 ワルサーP38』においては、ドクターに左胸を銃撃され病院にかつぎこまれるも死亡が確認された。だが銃弾が警察手帳を貫いて着弾したため、直接命中するよりは少ないダメージで済んでおり、さらに居合わせた上司が「ルパン」という名前を口にした途端に飛び起きて、停止した心臓が動き出し(直後に気絶したものの)、奇跡の復活を遂げている。またTVスペシャル『ルパン三世 the Last Job』では序盤で死んだと思われたが中盤で埋葬された墓場から生還し墓参りに来ていた部下たちを驚かせた。

ファミリーコンピュータ用ゲーム『ルパン三世 パンドラの遺産』ではルパンたちが長時間同じステージにいると現れる。それも、「絶対に倒すことができない無敵の敵キャラクター」として登場する。

逮捕術 編集

原作に至っては「銭形流逮捕術の第一人者」。

手錠を使った生け捕り術の達人でもあり、次元や五ェ門をいとも簡単に木の枝に吊したことがある。次元も「さすが鬼警部、良い腕だ」と脱帽した。ちなみにこの時生け捕り術をルパンたちに伝授しており、ルパンたちが殺しのエージェントたちと決闘した際に役に立っている(『TV第2シリーズ』第97話)。TVスペシャル『ルパン三世 ロシアより愛をこめて』では、投げた手錠がブーメランの様に手元に戻ってくるという離れ技を演じた。また、手錠付投げ縄をよく使用しており、相手の武器を奪うという独特の立ち回りを披露したこともある(だが、アニメではルパンや五ェ門に奪われ、逆に利用されている場面も)。しかし、手錠を自分の大きな武器として愛用している反面、TV第2シリーズ第4話では麻酔銃を持ち出して遠距離からルパンを狙い、「手錠はもう時代遅れ」と発言しており、矛盾が生じている。

実際に『TV第1シリーズ』第4話では、ルパンを完璧な罠にかけて逮捕している(ルパン自身も敗北を認めている事をほのめかす台詞がある)。また、時には事件の真の黒幕(TVスペシャル『ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』のラッセルやTVスペシャル『ルパン三世 盗まれたルパン 〜コピーキャットは真夏の蝶〜』のブライアン・マーフィーなど)を逮捕したりする功績がある。

失敗が続いている印象があるが、実際には前述の通りルパンを捕まえることに成功した事例も多々ある。最終的に逃げられてしまうのは、ルパンを収監しても脱獄されてしまう拘置所の管理体制の不備のせいでもある。また、銭形がルパンの盗みの対象者に対して対策(警備を厳重にするなど)を提案するも、大丈夫だと高をくくられて却下され、最終的にはルパンに盗まれてしまうというパターンも多い。銭形は、ある意味ではルパンの恐ろしさを最もよく知っている人物でもある。『TV第1シリーズ』最終回ではルパン逮捕に出動しなかった際警視総監から「たるんどる」と罵られ逆に「自分は2度ルパンを逮捕している。ところが奴は2度も脱走した。あれはどうしてくれる?」と反論するとともに前述の拘置所の不備を糾弾する発言をしている。TVシリーズでは、最終回に3度国内逃亡されている。

射撃 編集

射撃に関してもTVスペシャル『ルパン三世 アルカトラズコネクション』において、ルパンによってヘリコプターで持ち去られようとする巨大金庫を吊るしていた電磁アンカーのケーブルをかなりの遠距離から一撃で切断したり、黒幕との一騎撃ちで勝利するなど相当な腕前であることが窺い知れる。TVスペシャル『ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』においては、ルパンをして「腕は衰えてねえ」といわしめており、本人曰く「警視庁からの叩き上げ」。原作では「拳銃の腕は次元以上かもしれない」といった形の解説をなされている(ただし、『TV第2シリーズ』第60話「インドに自殺の花が咲く」では、自分のこめかみに銃口を当てて発射してさえ当らないほどの下手糞とされている)。

原作との違い 編集

原作とアニメで特に設定の異なるキャラクターであり、原作者のモンキー・パンチがアニメに対してもっとも不満を漏らしている部分である。

それによると、中央公論社から1989年に出版された愛蔵版第1巻の前書きで「かなり頭のキレる警部として描いたつもり」と、アニメでの狂言回しのような銭形に不満をにじませている。実際原作での銭形は口調はクールで物静か、表情も口を真一文字に結んでいることが多く、おちゃらけたり取り乱したりしている場面は少ない。ルパンの巧妙な仕掛けもあっさり見破ってしまうことが多く、非常に厄介な相手だと認識されている。従ってまずいかに銭形を出し抜くか、銭形が来る前に仕事を終わらせるかに主眼が置かれている。性格は冷酷で汚い手も平気で使う。ルパンについては「苦しませて処刑させる」のを目的としており、「八つ裂きにしても飽きたらないほど憎んでいる」(新ルパン三世「銭さんコチラ…!」)。一方ルパンもたびたび手口が汚いと罵っている。

劇場版『カリオストロの城』で描写された鋭い敏腕警部としての銭形について、「(監督の)宮崎駿さんの解釈がもっとも正しい」と語り、また劇場版『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』が公開される前に、インタビューにて「銭形は、本当は天才なんです」と発言している。が、原作でもルパンにあっさりと落とし穴に嵌められたり、ズボンが黒焦げになって下半身丸出しになったり(しかもルパンの忠告を聞かず発砲した結果)と、酷い目にも合っている。

アニメではルパンから「とっつぁん」と呼ばれることが多いが、原作では「銭形」「銭さん」と呼ばれている。

名前について 編集

下の名前については、原作では作者自身「平一」とつけたかったはずなのだが、誤植のために「幸一(原作第8話)」となってしまい、その後この名前を使用する機会がなかった。さらに、作者が下の名を既に付けていたことを忘れ、第64話では「平太郎」と新たに付けてしまった。

後のアニメ版では「幸一(『TV第2シリーズ』)」に加え、「平次(劇場版『ルパン三世 ルパンVS複製人間』)」まで登場した。しかし、ほぼ同時期に製作・放映されていた『TV第2シリーズ』第98話では「ICPO 銭形幸一警部」とテロップされていた。

現在のアニメでは公式に「幸一」が正式名称とされ、1998年のTVスペシャル『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』では、アパートの郵便受けに「銭形幸一」と書かれていたり、キャッシュカードに「コウイチ ゼニガタ」と名前が記入されていたシーンがあり、大家からも「幸(こう)ちゃん」と呼ばれている。また2005年のTVスペシャル『ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』では銭形自ら「銭形幸一」と名乗るシーンが加えられた。

さらにプレイステーション2用ゲーム『ルパン三世 魔術王の遺産』、2004年にリリースされたパチスロ機『主役は銭形』のPRパンフレットにも幸一と記述されている。主演でもあるプレイステーション2用ゲーム『ルパン三世 ルパンには死を、銭形には恋を』の警察の問いかけにも登場しており、ここでも愛称「幸(こう)ちゃん」と呼ばれていることも言っている。

家族 編集

銭形の既婚・未婚・家族構成設定は、作品によってその都度異なっている。

家族については原作では触れられてはおらず、銭形の母親及び父親について描かれたことはない。『ルパン三世 PartIII』第2話では、自身の母親のことに少しだけ触れている。

妻と子供については『TV第2シリーズ』では単身者として演出されており、『ルパン三世 PartIII』でも「温かい家庭も優しい妻も、かわいい子供も、俺には作ることが許されないのだ。妻が欲しい~子供が欲しい~」と号泣している。

劇場版『ルパン三世 ルパンVS複製人間』では警視総監の発言から妻帯者であり、「としこ(表記不明)」という娘がいることが明らかにされている。『ルパン三世 風魔一族の陰謀』のOPで妻(純和風の女性)と子供3人(しっかりした感じの小学生くらいの娘、その弟で銭形を子供化したようなわんぱくな少年、更に物心ついたばかりぐらいの幼い男の子)が登場、その中の女の子が「としこ」とされている。この時住んでいた飛騨の山寺にこの家族を預けたまま、銭形は現在も活動している事になっており、生活費は彼の給料からの仕送りと、風魔との戦いで知り合った墨縄家(五ェ門の婚約者・紫の実家)にも後見を頼んでいるとも言われている。

TVスペシャル『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』では、東京の古アパートに1人暮らし(大家の女性からは「こうちゃん」と呼ばれており、結構古い付き合いだと思われる。なお、このアパートは物語中盤で本作の黒幕によって放火され焼失した)だったが、スタッフは単身赴任とも独身とも視聴者個々の解釈に任せたとの事で(そもそもこの時点でマリアに惚れている説もあったため)、現在の結論としては、劇場版『ルパン三世 ルパンVS複製人間』『ルパン三世 風魔一族の陰謀』の家族を銭形の公式の裏設定とするものの、今後はストーリー上でその家族を出す必要性もしくは語る時がこない限りは、表向きは独身のように描くとのこと。

また、TVシリーズや長編(映画やテレビスペシャル)は、描かれた時期がそれぞれ違うために、銭形が結婚しているときの物語とそうでない物語というとらえ方もある。劇場版『ルパン三世 カリオストロの城』においては、ルパンの年齢がそれなりに高く設定されているなど、作品によってキャラクターの年齢も左右されている。

プレイステーション2用ゲーム『ルパン三世 ルパンには死を、銭形には恋を』では、ボディガードの護衛対象である銀麗とのロマンスが描かれている。

所持品 編集

ベージュのバーバリートレンチコートと同色のソフト帽を主に着用。先祖代々伝わる十手を大事な宝物としており、常に所持している。劇場版『ルパン三世 カリオストロの城』では、この十手を使って、城の衛兵たちのサーベルと互角に渡りあい、一歩も引かない場面を見せた。TVスペシャル『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』でも使用し、遺伝子改造を受け身体能力が大幅に強化された相手にも互角に戦った。得意の手錠術に使用する手錠は現行のアルミ合金製黒手錠ではなく、旧来からのニッケル鍍金の鋼鉄製を使用。

愛用の銃はコルト・ガバメント(A1タイプ)。この銃は「.45ACP弾」という反動が強めの弾薬を使用するのだが、それをツーハンド・ホールドではなく片手で撃つ腕力と握力(特技でもある)を誇る。第2次大戦後、GHQが日本の警察官銃器所持を許可した際、アメリカ合衆国がこれを提供したが、当時の平均身長が160cm代だった日本人警察官には扱い兼ねる代物という事で普及しなかったというものであった。当時としてはかなり大柄な体格の銭形だからこそ扱えた代物と言える。

携帯電話についてはTVスペシャル『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』で「嫌いだ」と言ってはいるものの一応は所持しており、同作以降の作品でたまに使用している。TVスペシャル『ルパン三世 霧のエリューシヴ』では、過去の世界にタイムスリップしているせいで圏外となり、使用できなかった。

愛用しているタバコは「しんせい」「ハイライト」。相当のヘビースモーカーである。

『TV第2シリーズ』開始当初は、ジープ(左ハンドルであることから三菱製ではなくウィリス社製と思われる)が愛車として設定され、公私に乗り回していた。また劇場版『ルパン三世 カリオストロの城』『ルパン三世 風魔一族の陰謀』等で何度か410型日産・ブルーバードを運転している。

配役 編集

各リンク先を参照。

脚注 編集

  1. 身長・体重は公式サイトより。『ルパン三世 PartIII』第39話では175cmとされている。
  2. ちなみに実在の警視庁は部局制ではない。
  3. 大学4年の時にルパンが入学してきた。
  4. 外国の主権の下で日本国警察官が捜査権を行使するということは通常ない。国際犯罪に関する条約の下での活動と解する外はないが、これは銭形が警察庁幹部クラスの警察官であることを示している。警察庁国I種採用のキャリア警察官であると言うことができるが、すると警察大学校を出て以来一度しか昇任していない。
  5. ルパン三世 PERFECT BOOK 完全保存版 (別冊宝島 (737))
  6. もっとも作中のICPOの描写そのものが現実とは異なる。
  7. 『TV第2シリーズ』は、設定の矛盾やメタフィクション的な終わり方があったり、最終回では、本シリーズのルパンファミリーが偽者ではないか的な演出があったため、真偽は不明。また、TVスペシャル『ルパン三世 アルカトラズコネクション』では。マフィアがルパンをさらった際、不二子が「銭形の仕業?」と言った際、次元が「潔癖症のとっつあんか」とマフィアと手を組むはずがないと次元らに信頼されている場面がある。
  8. 放映当時、ダッカ日航機ハイジャック事件が起きており、時事ネタである。また、ダッカ事件以前に日本赤軍がイスラエル国内で起こしたテルアビブ空港乱射事件も意識している可能性もある。
    1979年にはエジプトとイスラエルの間に講和が成立し、1994年にはヨルダンとも講和が成立したため、現在ではイスラエルとエジプト・ヨルダンにも数便運航されている。
  9. 現在ロシアはICPOに加盟している。
  10. TVスペシャル『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』では首都高速道路にて負傷者77名、被害車両48台にも及ぶ大惨事を招いた無茶な行動が原因で、その責任としてアクアポリスの警備を外され休職命令を出された。
  11. 『TV第1シリーズ』のOPではルパンから「警視庁の敏腕警部」と説明されている。
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